なりゆき寺子屋 第二回
“Welle Designの坂野さんがやって来る”レポ

「私が話すことが全てと思わないでいただきたい」

という前置きで始まった2014寺子屋。第二回。レポでございます。

講師は第一回の講師マルプデザインの清水さんよりご紹介いただき、
横浜からはるばる駆けつけて下さった welle designの坂野さんと節丸さん。
外では記録的短時間大雨情報が発表され鴨川と桂川が増水で氾濫の危機にさらされた一時間に約100ミリ(観測史上2位)の猛烈な雨が止みはじめていた。

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昨年好評を博したなりゆき寺子屋、再び!


第一部。「イラストレーターとデザイナーの本音通信」

門前払い気にするな!営業へこたれるな!
メンタル弱い!ミラクル詐欺!必殺パターン!
餅は餅屋!プロに対する敬意!マイルドヤンキー!
発注の段階で人生が決まっている!

ご本人の簡単な紹介に始まり開始10分。坂野さん、飛ばす…!
鮮烈なキーワード、わかりやすい例え。
身振り手振りを加え、時に声色を変え、巻き舌あり、なんとも情熱的なトーク。
進行役のタケウマが気押され…いや口を挟む隙なし!!

shitumon2014

この山盛りの質問を早足で、だが丁寧に親密に明快に、ばさりばさりと侍のごとく斬りつける。
その姿は武士か、さながらかぶき者…?!

001

魅了されっぱなしの参加者36名+なりゆきサーカス6名。
15分を残して第一部が終了。

第二部。「装幀画探究」

ずらりと並べられた文庫本ブックカバー。
今回の贅沢な大特典、事前に与えられた課題を前もって提出した先着10名の絵が
実際にブックカバーにまでデザインしてもらえます。という
それだけでもすごいのに、驚いたことに坂野さんはなんと
提出された17名全員分のデザインを仕上げて来てくださった。しかも2パターン!
「先着10名分を優先しあとは「極力」」とおっしゃっていたのに係わらず、、
これになんとお礼を申し上げたらいいだろう。本当に。

アニキ…!!!漢っす(ルビ:おとこ)!!!(涙)

感動のあまり叫んでしまった。

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外は降ったり止んだりの雨模様、元・立誠小学校、古いエアコンがビーンと鳴るその音など聞こえていないかのように講評は続く。熱い熱い熱い…(エアコンは効いています)
もっと見たい、と坂野さんが言えば「出しましょう」とカバンから出てくる。
参加者も負けずに熱い。。!!!

「装幀画は聖域という気がしています」

参加者からそんな声があがる。
02

いくら本が売れない時代と言われようと、本の装幀画はイラストレーションの花形。
そう感じているイラストレーターは多いだろう。
なりゆきサーカスも同感だ。
理由は様々だが、一度でも装幀画のお仕事をしたことのある人には一層わかるだろう。
装幀画のお仕事が来ました、やだな、なんてイラストレーターはまずいない。

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本は出版社が出す著者のものであり、個人の手元にわたる商品そのものであり、装幀画はその顔。
世の中もちろん顔が全てではないが、商品において顔というのは買う買わないに結びつく重要なこと。
その重要なポジションを任せたい、と頼まれる。
それは自分にしかできない仕事。ましてや自分が好きで続けている絵なのだ。
やるでしょう。
そして完成して本屋さんに行くとデザインされた自分の絵が並んでいる。
嬉しいに決まってます。
平積みされていたら尚のこと、棚に並んでいて空いたスペースがあったら、、
こっち側に向けるでしょ。もちろん。空いてなくてもちょっと見えるようにとか並べますよ。ええ。

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話が若干逸れた。
ミステリー、エンターテインメント系を特に多くデザインし、第一線で活躍されている坂野さんの言葉はその先端を走る、貴重な、まさに“今”。
刀さばき、鮮やかでした。

深く斬り込む質問に、さらに深い応えが返って来る。
時に振りかぶり、集まったり、差し向かったり、、
これから仕事をしていきたい、もっとやりたい、という参加者の絵に寄り添い、助言し、励ます、その言葉は鋭くも優しい。
参加者全員が面白い!もっと聞きたい!そう思ったはず。

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これから紙の媒体がより一層変化を迎え、本を取りまく状況が益々厳しくなったとしても
イラストレーターにとって装幀画は魅力のあるお仕事だろう。
いつかwelle designさんにお仕事を依頼されるようになりたい。一緒にお仕事がしたい。
そんな思いをきっと全員が新たにした。

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あと2時間喋ればもっとすごいお話が聞ける気がしてならないなりゆきサーカス。
名残惜しくもこれにて切り口上。幕でございますううう〜〜〜(チョンチョン♪)
そして第二部が終了。

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ここから場所を変えて交流会。

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乾杯待てね〜よ!えええ、いやはやお疲れさまです。やんややんや。

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真夏の鍋だ。乾杯だ、がお〜!さ、坂野さん前のめり…。

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ほどなくファイルの時間。ぐっ。ぐっ。そしてファイルの時間。

五山の送り火は見送られたが寺子屋の熱い夜はまだまだ続く。

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坂野さん、節丸さん、マルプデザインの清水さん、佐野さん、そして参加者の皆さん、
そして今年も素敵な会場を貸してくださいました元・立誠小学校さま!

本当にありがとうございました!!

最後に今回のなりゆき寺子屋第二回をブログに書いてくださった参加者さまをご紹介させていただきます。皆さま、今回もありがとうございます。
そして、告知、広報をお手伝いくださった皆さまにも心より感謝いたします。
また来年の寺子屋でお会いしましょう。お疲れさまでしたー!!

トヨクラタケル(なりゆきサーカスメンバー)
中川 貴雄(なりゆきサーカスメンバー)
いざわ 直子 さん
ウチュウ犬 さん
坂井 えみり さん
spicagraph(スピカグラフ) 角田 綾佳 さん
ニキニキ さん
西村 オコ さん
宮崎 ひかり さん
もうりひとみ さん

(順不同)

『なりゆき寺子屋』第一回はこちら

(text by 生駒さちこ)(photograph by サタケシュンスケ、生駒さちこ)


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