サタケシュンスケ フリーランス道をゆく 第2回「健康保険」

決まった組織に属さず、自らの力だけで世を渡り歩く、フリーランス。
自由人と言えば聞こえはイイが、ルールの無い環境では自己管理がすべて。
仕事とプライベートの区別はもはや無いに等しく、
そこは自分を律する事のできる者しか生き抜く事のできない厳しい世界。

このブログは、知ってか知らずかそんな棘の道を日々進み続ける
若輩フリーランサーサタケシュンスケが人知れずお贈りするフリーランス道奮闘記である。
毎回、怖れ多くも様々なテーマについて、気まぐれかつ大胆に、適当に語っていきます。

 

第2回テーマ

健康保険

 

第2回、まだ始まったばかりですから、まじめなテーマでいきたいと思います。いえ、基本ずっとまじめなつもりです。ご存知の方も多いであろう事なので 、「そんなの知ってるよ〜」という方は読み飛ばしちゃってください。

 

今回のテーマは「健康保険」。フリーランスに限らず、誰もが関係のあることなのですが、もしかすると会社勤めをされている方はあまり意識された事がないかもしれません。

斯く言う僕も、社会人デビューからおよそ5年間ほど会社勤めの期間がありましたが、正直社会保険についてちゃんと向き合って考える事はありませんでした。なぜならそれは毎月お給料から自動的に天引きされているものであり、会社が代わりに払ってくれているという感じでまるっきり人まかせ、実際に”納めている”という感覚を持ちにくかったからだと思います。

しかし退社して独立後は、もちろん代わりに納めてくれる人などいる訳がなく、否が応にも自分でどうにかしなければいけない事になり、慌て、ふためき、よくわからないまま、まずは居住地にある区役所へと相談をしに行ったものでした。

独立する者は誰もが通らねばならない健康保険への加入、今回は僕の実体験を交えお話していきましょう。

 

 

国民健康保険に加入、その前に


 

会社にいた頃は、健康保険料の半分を会社が負担してくれる、なおかつ手厚い補償付という、今思えばなんともありがたい制度の”社会保険”に加入していました。退社後はその保険の資格を喪失してしまいますので、新たに自分で”国民健康保険”に加入する事になります。

これまで会社に負担してもらっていた分がなくなるという事は単純に考えても2倍。ちなみに保険料の額というのは所得に応じて変わるものなので、倍では収まらない事もあるでしょう。退社後すぐの状態ではほとんどの人の場合負担額が倍増する事になるのではないでしょうか。

僕も区役所で保険料を計算してもらってビックリした事を覚えています。退社して独立したばっかりのろくに仕事もない状態で毎月こんなに払えますかい!という、それはそれはなかなか血も涙もない金額を突きつけられました。(当時独り身の僕はまだしも、ご家族がいらっしゃる方にはもっとシビアな問題なはず。)

これはアカン。なんとかならんものか…。

どうしてもそんな金額を払いたくなかった僕は
これを機に保険の事についてより深く勉強しようと考えた僕は(往生際が悪いだけですが)、本などを読んでいろいろ調べたところ、つぎの2つの方法がある事を知りました。

(1)任意継続

(2)国保組合

(1)任意継続というのは、脱サラした時だけの選択肢になりますが、会社に勤めていた頃に加入していた健康保険を、退職後も2年間だけ継続して加入できるという制度です。ただ、これまで会社が負担してくれていた分を自分で納めなくてはいけないというのは国民健康保険と一緒。(それでも国民健康保険に乗り換えるよりはまだいくらかは安くなる、という場合が多い)

(2)国保組合というのは、自営業者で組織・運営されている国民健康保険のひとつで、業種や地方ごとに、様々な国民健康保険組合が存在しています。保険料が一定である場合が多く、収入の増減によって保険料が変わる心配がないのが特徴。

ふう…、なんだ、調べてみれば、ありそうじゃないか解決策。往生際悪く抵抗してみるもんだ…。もとい、ちゃんと勉強してみるもんだ。

 

 

文芸美術国民健康保険組合


 

国保組合、収入に関係なく、保険料が一定という、素晴らしいメリットに惹かれ、さらに詳しく調べてみたところによると、業種によって加入できる組合が違い、またそれぞれに加入資格というものもあるという事がわかりました。

僕のようにイラストの仕事をしている者が加入できそうなのは…

加入資格:「日本国内に住所を有し、文芸、美術及び著作活動に従事し、かつ、組合加盟の各団体の会員である者とその家族。」

これだ、これっぽい。文芸美術国民健康保険組合(以下 文美国保)という組合。

保険料 組合員 月額 14,500円 家族 月額 6,700円(※平成24年度)

安い…!自治体の国民健康保険に比べなんと安い!早速加入申請を! と勢いづいたのですが、加入資格にある “組合加盟の各団体の会員である者” である必要があったのです。国保組合に加入する前に何らかの団体に所属していなければならない、という事です。なるほど。ちなみにこの文美国保加盟の団体はこのページをご覧ください。

いろいろありますが、イラストレーターの場合なら

東京イラストレーターズ・ソサエティ(TIS)

日本イラストレーション協会

あたりでしょうか。それぞれの団体によって加入方法や条件は異なります。また、団体に加入する事によって発生する会員費も違ってきますのでいろいろ比較・検討された上で、国保組合にするのが得なのかどうかを見極める必要がありそうですね。

つまりはこんなイメージ ↓

なるほど。わかりやすいのかどうなのか。それより何より慌ててイラストをいれた感が否めません。
イラストレーターとしてどうなのか。

 

また、居住地によっては下記の国保組合も考えられるかもしれません。

・東京技芸国民健康保険組合

・京都芸術家国民健康保険組合

・大阪文化芸能国民健康保険組合

などなど… 自分の状況にあった組合を選ぶのがよさそうですね。ちなみに僕の場合は

退社 → 任意継続(約1年) → 文美国保 という流れ。

文美国保に加入できるまでの手続きにかかる数ヶ月間分を任意継続でしのぐ、という荒技でした。(任意継続は通常2年の加入が原則ですが、保険料を納めるのをやめると自動的に失効となる事を利用。)

いろいろ調べたり手続きが多かったり、面倒くさい事ではありますが、これからフリーになる方はもちろん、毎回の保険料が高くてお悩みの方は一見の価値ありではないでしょうか。たとえわずかな差でも、ずっと払い続けるものですから、ばかになりませんよ。

保険料が高い = それだけ収入がある、という事なので考え方によってはイイ事なのかもしれませんが、限りあるお金の問題ですから、ちゃんと考えていかねばなりませんね。

 

ふう、なんとか横道にそれる事無くまじめに書けました。この調子で、次回からも。
年金や節税の事も書いていきたいな〜

 

2012.4.26

 

サタケシュンスケ イラストレーター(フリーランス6年目)
1981年 大阪府枚方市生まれ 兵庫県神戸市在住
広告制作会社勤務のグラフィックデザイナーを経て2007年に独立、
以後フリーランスのイラストレーターとして活動をはじめる。
主な仕事は広告、書籍、教材等で使用するイラストレーションおよび
キャラクターの制作、モチーフは人物や動物、静物画が中心。

 


 

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サタケシュンスケ
1981年 大阪府枚方市生まれ 兵庫県神戸市在住 広告制作会社勤務のグラフィックデザイナーを経て2007年に独立、 以後フリーランスのイラストレーターとして活動を続けている。

コメント

  1. 大変興味深く読まさせていただきました。勉強になります。

    一つ質問があります。

    わたしも現在任意継続中でこれから文美国保に入ろうと思い準備を進めているところです。
    が、実際の手続きの順番で疑問がわきました。

    ①文美国保に申請加入してから任意継続を失効する
    ②任意継続を失効してから文美国保に申請加入する
    ③任意継続を失効してから国保に切り替えてそのうえ文美国保に申請加入する

    お金の面と保険をきらさない面で考えると①ができるといいなと思うのですが、サタケさんはどういう順番で手続きを進めましたか?
    教えていただけるとありがたいです。

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